【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【TG-6 ,Nauticam, Anthis他】

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【水中コンデジ,水中一眼レフ】

こんにちは、サラリーマンPhotographer いくまもんです。

水中写真に興味あるあなた「水中写真を始めたいけど、何を買ったらいいかわからない」とか「水中写真おすすめのカメラは?」とか私の所にもたくさんの相談が飛んできます。

このようなお悩みを解決すべく、私が水中写真の始め方に関して徹底解説をします!!

本記事の内容

  • 水中活動の種類を知ることができる
  • 水中写真機材の種類を知ることができる
  • コンデジと一眼レフの特徴とおすすめ機種を知ることができる

私、いくまもんはカメラを本格的に始めてから2年でカメラメーカーのNikonが主催しているニッコールフォトコンテストでニッコール大賞、5年でNature’s Best Asiaという世界のプロが競うフォトコンテストで優秀賞を獲ることができました。水中写真はまだ始めたばかりですが、始めたばかりだからこそ、これから水中写真を始めたいという方のサポートができるのではないかと本気で考えています。

本日は第2回目、前回の記事を読んでいない方は是非前回の記事からお読みください。

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】
水中写真を始めたいと思っているあなた、今回は初級者編として水中写真を始めるうえで知っておくべき、2つダイビングの種類、撮影機材の種類を3つに分けて徹底解説!!

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】

1. 水中写真の種類とそのまとめ一覧

さぁ、水中活動を決めたら、どんな機材の種類があるのか見てみましょう。
大きく分けて3種類に分かれると思います。

  • [1]アクションカメラ
  • [2]コンパクトデジタルカメラ
  • [3]一眼レフカメラ

さっそく結論として、まとめ表を貼っていきましょう。
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】
この表で全ての説明はできるのですが、以下より詳しく説明していきます。

2 [2]コンパクトデジタルカメラ(+ハウジング)

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】

[2]-1. コンパクトデジタルカメラの長所

ある程度限られた予算の中で「アクションカメラだけだと写真の画質が物足りない」「マクロをもっと撮影したい」とか言われる方々は是非この「コンパクトデジタルカメラ(+ハウジング)」(以下、コンデジ)の形式を選択すると良いです。コンデジ派もGoPro族に匹敵するくらい人口が多いです。

水中用コンデジの中にはハウジングが無くても水中で撮影できるモデルがあり、本体のみで15~30mの水深まで対応可能なため、タンクを背負わないダイビングなら本体のみで充分に楽しむことができます。
カメラ内部の機能で手軽にモードを設定でき、これによりマクロ撮影など簡単に撮影することができます。
ハウジングを買わなければ、かなりお手頃な値段で手に入るので導入しやすいというのも魅力です。

動画も撮りたいが写真もソコソコ撮りたい!!
という方におすすめです。

[2]-2. コンパクトデジタルカメラの短所

こんなこと言うと皆さんから怒られるかもしれませんが、画質が良くも悪くもコンデジレベルです。
もちろん技術が進み画素数の向上や、画質モードの操作性の向上はしているものの、画素数やF値などの性能的には一眼レフ画質には到底及びません。もちろんSNS(Facebook, Instagram, Twitter)でシェアするには十分すぎるレベルではあります。しかしフォトコン入賞、更に上位を狙っていこうとするとどうしても一歩足りない性能になります。
RAWデータといって、撮影後編集に適した画像形式でデータ出力ができない機種が多いことも気になります。私は基本的に撮影後編集を前提に撮影をすることが多いので、RAWデータで撮れないのは作品のクオリティの根幹に関わってきます。

[2]-3. コンパクトデジタルカメラのおすすめ

①OLYMPUS Tough TG-6
私が一番ダイビングの現場で使用している人に遭遇するのが1番多いと感じているカメラです。ライセンス所有ダイバーさんにおすすめの高機能な防水コンデジです。本体防水15mで、基本的には45m防水ハウジングの使用を前提としています。
5つの水中モードや3つの水中ホワイトバランスで、被写体や環境に合わせた水中撮影が可能です。小さな被写体をより印象的に写し出す顕微鏡モードも強みです。RAW撮影・4K動画撮影・Wi-fi等の機能もすべて搭載しているため、一通り満足できる性能になっていると思います。
RAW撮影できるのは本当にいいですね。
防水コンデジの中ではズバ抜けて多機能・高画質で皆さんがこれを選んでいる理由も納得です。

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②FUJIFILM FinePix XP140
2万円前後で手に入る最安クラスの防水カメラ。防水性能は25mまでなので、体験ダイビングから初級ダイバーのファンダイビングで使えます。最短撮影距離が9cmでマクロ撮影には向きませんが、高感度耐性、4K動画撮影可能、スマホへの画像自動転送機能など、カメラとしても十分高機能です。

圧倒的に安いというのがメリットで、特に25mまでならハウジングもいらないのも安さ・重量面の利点です。マクロ撮影ができないという点が完全にデメリットであり、それであればGoProでもいいのではないか・・・と思ってしまいます。

③ニコン COOLPIX W300
コンデジ界の松竹梅のに当たるようなイメージです。
ハウジングなしの防水性能がトップクラスの30mで、中級ライセンス所有のダイバーでも安心して使える防水カメラです。3万円前後と比較的安く手に入り、明るめのレンズと水中・マクロ撮影、4K動画撮影など、高画質&高機能なバランスの良さが特徴。
この性能であれば、GoProにないマクロができるという点では優位点はあると考えます。

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④SONY Cybershot DSC-RX100M5A/M5 [追記]
ブログを見ていただいた方から「是非ご紹介を」といただいたので私なりにレビューしてみます。
まず、やはりセンサー系に強いSONYの会社として強みが出ているカメラだな、と感じました。特筆すべきはそのAF性能でしょうか

価格帯としては本体価格MA=5万円前後MA5=9万円前後とあるので、先に紹介した人気のTough TG-6以上の価格、すなわち完全にTough以上の性能を求められる機種になります。

Toughと撮影性能を比較してみました。
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【TG-6 ,Nauticam, Anthis他】

ここから分かることは
撮影性能的には圧倒的にSONYの方が上です。

とはいえマクロ撮影としてはそこまで得意ではなさそうで、内臓プログラムで水中撮影に特化させているTough TG-6にも長所はあるので、何を撮影したいか、ということとSONYまでの金額を出せるか、というのが決め手のポイントになりそうです。

このR100M5A/M5の純正ハウジングで以下のような不満の声を見かけました。

  • ハウジングの浮力が超絶大きい
  • ハウジングのレンズ面にカバーが無い(付属品にはあるが、TG-6のように紐でハウジングとつなげる仕様にはなっていない)
  • ハウジングのモニター部分にフードが無いので、画面が見づらい

④迷ったら機材レンタルでお試し
今時はどうやら機材レンタルをして購入前に使ってみる!というのが流行っているようです。
たしかに買う前にトライアルしてみるのは賢いかもしれませんね、いくつかサービス探してみました!!


3.[3]一眼レフカメラ+ハウジング

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】

[3]-1. 一眼レフカメラの長所

【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【水中コンデジ,水中一眼レフ】
様々なメーカーから出ている陸上仕様の一眼レフカメラを”水の中”に入れることを指しており、当然それらの一眼レフカメラそのものに防水機能はないので、機種専用のハウジングケースに入れることがMUSTになります。

ハウジングケースは以下の3社が有名です。

  • Nauticam
  • Anthis
  • Sea&Sea

もちろん最大のメリットは圧倒的な写真画質にあります。
フルサイズ一眼レフを選択することができるため、暗い水中でもかなり細部まで描写してくれます。

一眼レフを選択するメリットの2つ目は「レンズを選択できること」になります。
自分の撮りたい写真をベースに広角、標準、マクロ、魚眼・・・と理論的には全てのシーンに対応が可能になります。

↓レンズの種類を知りたい方はこちらの記事をお読みください↓

【初級/中級】購入前に必見!おすすめレンズの種類と特徴①【レンズ】

【初級/中級】購入前に必見!おすすめレンズの種類と特徴②【レンズ】

外付けのストロボを付けることができるのもメリットです。
(※フラッシュ、スピードライトなどいくつかの呼び方がありますが、本記事ではストロボと呼びます。)
水中写真には”ストロボ”が不可欠です。
なぜなら水深が深いと太陽からの光は赤系の色から失われていき、青や緑に偏った世界となっていきます。照明光なしに写真を撮ると青や緑一色の写真になりがちです。
これは光の性質から、水深が深くなるにつれて太陽からの光は赤系の色から失われていき、青や緑の光色のみがカメラに届くようになるからです。
これをストロボを使うことで、我々が陸上でみるような色と同レベルまで強調することができ、サンゴや動物の色をカラフルにしてくれます。
最近は「水中ホワイトバランス機能」により色の偏りを補正して、かなり自然な色合いにする機能を備えたカメラも多いですが、効果は万能ではありません。

水中写真を極めたい、フォトコン狙いたい!!
という方は一眼レフカメラ+ハウジングのタイプがおすすめです。

[3]-2. 一眼レフカメラの短所

①価格

最大の欠点
費用があまりにも高額
なことに尽きると思います。

フルサイズの一眼レフを購入する必要があり20万~35万円、更にレンズ代がかかってきます。
ここまで持っているという前提でハウジング購入進んでいくことになります。

ハウジング本体はなんと40万円以上、これはあくまで本体、そこから更にポートと呼ばれるレンズを包む筒部分と、ポートにレンズがついていない場合は、レンズを外付けで装着する必要があります。
問題はポート(筒)をレンズごとに購入しないといけないという点です。
ポートにズームリングやピントリングを回す機構を持たせる構造になっているため、サイズがジャストになるように設計する必要があるからです。

更にそこからストロボが1個あたり3~6万円、それを取り付けるためのアームが1万円~、クランプも0.5万円前後かかります。

システム全体としてはだいたい80~120万円を想定しておく必要があります。
(システム説明は別途詳しく、後日解説する予定です。)

②レンズ交換ができない

ポートシステムが原因で、水中でのレンズ交換はできません
なのでダイビングが始まる前に、インストラクターに事前に次のポイントがどのような場所で、どのような生物と出会えるか確認をしていく必要があります。

③とにかく重い

本当に運搬には苦しみます。海やボートへの運搬はもちろんのこと、問題は旅先への運搬。
本体重量、付属品、梱包を含めると飛行機のMAX重量を軽くオーバーしていきます。
水中ではフロート(浮き)が付いているため、そこまで重量は感じませんが、やはりブンブン振り回せないので、機動性はアクションカメラやコンデジに大きく劣ります。

[3]-3. 一眼レフカメラ(ハウジングメーカー)おすすめ

一眼レフ本体のおすすめは、水中写真議論と少し軸がずれるため、ここではハウジングメーカーのおすすめをしたいと思います。

Nauticam
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】
私も水中一眼レフを始めたときに、色々な情報を調べたのですが、ハウジング技術的には、一眼レフハウジングメーカーとしてNo.1と感じました。
2008年に香港で誕生したメーカーでまだ新しい会社ではあるものの、装備・機能性・見た目、製品クオリティのとても高いメーカーです。ドームポートの種類の豊富さ、新機種への対応の早さ、などNauticamがシェアを伸ばしている要因だと思います。
なかでも私の一番のお気に入りはバキュームリークセンサー機能。ハウジング内を限りなく真空にすることにより、ハウジングの密閉性を高め、万が一隙間などでエアが入りこんだ場合はリークセンサーがこちらに色を変えてお知らせしてきます。つまり水中に浸けることなく、水没チェックを行うことができるのがめちゃくちゃ便利です。
価格は他のメーカーに比べると、一段階高いです。

日本ではFisheyeという会社が代理店販売をしています。
是非チェックしてみてください。
http://www.fisheye-jp.com/index.html

Anthis
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【水中コンデジ,水中一眼レフ】
国内の老舗ハウジングメーカーです。
私もプロの方にお話を伺ったときにAnthisハウジング褒めていらっしゃる方が多くいました。
ただし、現時点でNikon、Canonしか対応しておらず、ミラーレス対応はもう少し先になるようです。

Anthis HP
https://www.anthis.co.jp/

Sea&Sea
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介②【水中コンデジ,水中一眼レフ】
創業1972年の国内の老舗ハウジングメーカーであり、各種ハウジングだけでなく、水中用カメラ、水中用ストロボ、水中用ライト、を手広く揃えています。
システム全体を1社でカバーしてもらえるのは購入者からしてもありがたいですね。

ミラーレス機への対応も進んでおります。
是非HPをチェックしてみてください。

Sea&Sea HP
https://www.seaandsea.co.jp/

4. 最後に

まとめとして、もう一度比較一覧表を貼っておきます。
【初級】水中写真の始め方を徹底解説!!種類やおすすめ機種を紹介①【2つのダイブの違い, GoPro】

今後はもう少し一眼レフの詳しい内容や、TG-6の細かい機能など、より製品にフォーカスした紹介をできればと思います。
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